こども園、幼稚園・保育園はどこでも同じと考えている人はいないことでしょう。
市町村、社会福祉法人だけでなく、株式会社、学校法人など設置者が異なれば、自ずと経営理念や各園の保育の特長も違ってくるものです。
同時に保育教諭、保育士をはじめとする職員の人材育成や研修に対する考え方や取り組み、給与等の待遇も違ってきます。
どこで働くのかを考えるとき、5年後、10年後の自分のキャリアがどのようにアップしていけるのかをイメージして職場を選択する、これはとても大切なことです。
保育とは、心身の正常な発育を目的として幼稚園、保育所などで行われる養護(児童・生徒の健康を保護し、その成長を助けること)を含んだ教育作用であり、 教育とは、意図的な働きかけを行うことによって、その人間を望ましい方向へ変化させることだとされています。
こう考えると保育も教育の一環と言えます。
子どもはみんな未知なる可能性と、それを開花させる才能と個性を命に宿しています。
その命は「神様の姿をかたどって大切なものとして創造された」もので、大切に愛される存在であり、人が侵してはならない尊厳を宿しているというのが聖書の示す人間観です。
その小さな命を預かり、心を育て、健やかな成長と発達に深い愛情と保育カリキュラムをもって関わる尊い業、それが保育だと考えます。
私たちは日常生活で出会う様々な困難や苦しさに対して、時に無力です。
困難なとき、苦しいとき、そして心からの願いを叶えてほしいとき、私たちは自然と手を合わせます。
人が生きていく上で、本当に大切なこと、本当に支えになることは、実は目に見えないことが多い。
そのことを乳幼児期という大切な、大切な時期に、私たちは子どもたちの心に福音の種を蒔くような思いで伝え、
神様はいつも一緒にいてくださる、私たちを守っていてくださるということを保育を通して伝え、一人ひとりの子どもはみんな違う可能性と賜物を神様から授けられていることを子どもたちとの関わりの基本姿勢としているのです。
保育士不足が叫ばれる昨今、給与や手当を他よりも引き上げて応募者を集めようとしている傾向が顕著です。
しかし、公立も民間園も基本的には市町村からの委託費によって経営していますから、初任給を高く設定していても、
その後の昇給がほとんどないケースもあります。
本法人では、給与や手当については平均的な額を下回ることがないようにしています。また保育教諭、保育士としてのキャリアアップの重要性に着目し、キャリアプランを策定しています。
採用後1〜2年初任者、3〜6年の初任者、7〜10年の中堅者、10年〜15年のリーダー職員、管理職職員ごとに法人理念の実現のための育成方針と到達目標と研修計画を明確にし、また年間保育計画を月ごとに表示して、聖話、讃美歌、歌・童謡、民話・童話、手遊びなどの項目に分け、具体的に提示しつつ、さらに経験年数ごとに達成目標を明確にして自分の成長の足跡を実感できるようなプランを策定し、人材育成の指標としています。